昔の上司から言われて印象に残ってる4つの言葉
前回配信した『祈ったら負け』をTwitterで告知した際、以下のようなコメントをもらった。
たしかに昔の上司から言われて印象に残ってる言葉って面白いなと思ったので、『祈ったら負け』以外にもいくつか紹介したい。
①椅子に座った時点で勝負は決まってる
営業が得意な上司から言われた言葉で、営業の初回面談にしろ、その後の提案にしろ、会議室の椅子に座った時点で受注できるかどうかは決まっている、と。今ならZoomが立ち上がった時点で受注できるかどうかは決まっている、だろうか。
要は『事前準備を徹底して商談に臨め』という話で
顧客が抱えている課題や置かれている状況の仮説を立てる
商談のストーリーを言語化し、上司にフィードバックしてもらう
提案の方向性に齟齬がないか、社内稟議で躓きそうな点はないか、先方担当者と事前に根回しをする
プレゼン練習を何度もする
業界や商品知識を日頃から学ぶ
などを行い、自分の中で勝ち(=受注)を確定させた状態で商談に臨め、というメッセージだった。
社内の打ち合わせや商談以外の社外との打ち合わせでも使える心構えとして役立っている。
②考えないで
『祈ったら負け』だと教えてくれた上司が部署の先輩に言っていた言葉で、守破離の“守”ができていないのに我流で仕事を進めるな、というメッセージだった。
『脳がちぎれるほど考えよ』という孫正義氏の名言や『お前はどうしたいの?』と問うリクルート社とは真逆のメッセージだが、まずは言われた通りに完璧にやることの大切さを学んだ言葉だった。
③会社のこと、考えすぎや
『Must haveな仕事、Nice to haveな仕事』でも紹介したが、新卒で入った会社で営業パーソンとして働いていた際、会社や事業、組織の課題や改善策を上司に意見していたときに鋭く指摘された言葉。
いま振り返ると当時の自分にとっては
やるべき仕事・・・営業として数字を上げること
やらなくても良い仕事・・・会社や事業、組織の課題を提起すること
だったが、未熟な自分はやるべき仕事で成果を出す前に、やらなくても良い仕事に時間を使ってしまっていた。
今なら数字を上げていない営業パーソンに会社や事業、組織の課題を提起されて『えっ?!』となってしまう気持ちが理解できる。
④揉めても儲からない
一時期一緒に働いていた某社の社長Aが言っていた言葉。
取引先に大きな損をさせられたある会社の役員陣が『裁判で徹底的に追い詰めてやる!』と怒り狂っていた役員会議で、社外取締役を務めていた社長Aが『揉めても儲からないから、儲かることに時間を使いましょう。今回は残念でしたが、次に行きましょう、次。』と発言していた。
自分が不利益を被った際、自分が感情的にスカッとするためだけに誰かを糾弾する言動を取ってしまったことは誰しもあるだろう。しかし、よくよく考えてみると、誰かを糾弾しても自分が一瞬スカッとする以外のメリットはほとんどない。むしろ、自分のイライラが長引いたり、その場の空気が悪くなるなど、デメリットの方が多い。
社長Aの言葉から、ビジネスパーソンであれば、価値創出や成果、儲けなどに集中すべきで、個人であれば自分の成長や幸福などに集中すべきだと学んだ。
マザー・テレサの名言に『人を批判していると、人を愛する時間がなくなりますよ』があるが、ビジネスに置き換えると『揉めていると、儲ける時間がなくなりますよ』だろう。
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才流を経営しながら考えたことや参考にした本の書評を毎週1本、更新していければと思っています。